松のもみあげはどのような作業を行なったらよいか

次第に寒さが増す冬に入るころ、松の葉っぱが黄色く色づきだすことに気づいていましたか?

松の剪定作業は、暖かい時期にだけ枝葉を切り落として樹形を整える作業を行なうものではなく、来年の新芽の活動を助けるために、冬にも行わなければいけない「もみあげ」という作業があるのです。

ここでは「もみあげ」という、冬に行なう松の剪定作業について解説します。

松の「もみあげ」とは何か?

松の葉っぱは、寒さが訪れる冬に入るころに黄色く色づきだします。それはその葉っぱが養分の吸い上げや光合成の役目を終わらせ、枯れていらなくなったという印です。

松の剪定ではこの黄色くなった葉っぱを取り除いてあげる作業が必要になります。なぜなら、この黄色くなった葉っぱはだんだんと茶色く変色して見栄えが悪くなり、枯れ葉が溜まってくると病害虫の良い住み家になり、樹勢を脅かすことになりかねないからです。

この枯れた葉っぱは放っておいてもいつかひとりでに落ちることはあります。しかしこれら全てが落ちるという訳ではなく、下にあるどこかの枝に引っかかることが多く非常に見栄えが悪くなります。この枯れた葉っぱがいつも溜まるところはなぜか同じ場所なので、人の手ですべて落とすことをおすすめします。

枯れた葉に覆われてしまった松の芽は、日が当たらなくなり通風しもが悪くなることで枯れてしまいます。新しく出る芽もこれでは枯れてしまいます。

いつまでも枯れた古い葉を放っておくと、枯れ葉が湿り、どんなに強い風が吹こうとも、その枝の場所からも落ちなくなります。すると病害虫がそこに潜んで住み着くようになりますし、芽が枯れやすくなることで樹勢が悪くなります。

そうなる予防策として、葉っぱが枯れた時の冬の作業として、古くなった葉や不要な葉を取り除いてあげる「もみあげ」作業を行なってあげるのです。

「もみあげ」で古い葉を取り除くだけで、密集する部分が少なくなるので風通しがよくなります。それだけでなく黄色や茶色い枯れ葉がなくなることで、松全体が緑色の葉だけになり、色和えもよくなりスッキリときれいに見えるようになります。

この時に、樹形を乱すような不要な枝葉を確認して、除去しておいた方がよいです。

松の「もみあげ」作業を行なう一番良い時期はいつか?

「もみあげ」で古い葉を落とすことは、松の生育にとってとても重要な作業になります。

一般的な書籍にはもみあげを行なう季節は冬間近のころと書かれているかもしれません。それでよろしいのですが、ひとつ書き加えますと、基本的にもみあげを行なう作業は、葉が黄色くなり始めた頃。特に茶色く変色した時には葉っぱがもう枯れているので、この寒くなってきた頃の時期から行なえばよいです。

もみあげを行なう具体的な時期は地域にもよります。岩手では11月頃から黄色く色づき始めますので、岩手よりも南の地域ではそのころからあとが良いと思います。

ご自身で作業される場合ですが、書籍などには「ミドリつみ」だの「もみあげ」と、型にはまった一般的なことが書かれるので、何もわからない素人の方がそれを読んだら、その作業を忠実に行わなくてはいけないと勘違いしてしまうのでしょうが、全然そんなことはありません。

仕上がりが悪くしかも樹勢も悪ければ多少問題でしょうが、樹形の仕上がりが良くてしかも樹勢が良ければ、そこに行き着くまでの過程がどういうものであっても問題ないと思います。

ほとんどの方は、仕上がりをよくするにはその過程を気にされるかもしれませんが、時間は限られていますので、松の手入れに年3回も手を加えないで、なるべくなら、年1回で済ませる方がよくないですか?

>>松の剪定を年1回で済ませる方法

松が好きでご自身で趣味で作業しているのであれば「ミドリつみ」と「もみあげ」の年2回の作業と間引く剪定で手間をかけて行なってあげてください。

本当は手間暇かけて年3回の作業をしてあげれば松も喜びます。

仕上がり重視!松のもみあげの作業方法

ここでは、通常の松の剪定は行なわずに「もみあげ」だけを行なう作業方法について解説します。

1.もみあげの作業手順は、樹幹の上から下に向かって進んでくると枯れ葉などが自然と下に落ち、最後に全て下に落ちているのできれいに仕上がり掃除も楽になります。松の木の下にシートを敷いておくと掃除が楽になります。
もみあげ

2.幹から分かれる太い枝を1つのブロックとして考え、ひとつのかたまりごとに上から順番にもみあげ作業を行なっていきます。
もみあげ

3.まず枝の混み具合を確認して、古い葉を全てふるい落としたり、抜き取ってあげます。茶色に変色した葉は手でしごいてやったり振り払うようにこすり落とす落とせます。

4.枝から下に向って生えている葉っぱ(青い線部分)は切り取っておかないと、そこから芽が出て下に伸びていく可能性もあり見栄えが悪くなります。
もみあげ

5.松は仕上がり重視です。仕上がりが、松を正面または横から見た時に見栄えがよくなるようになればOKです。
もみあげ

毎年剪定作業を行なっていれば、もみあげ作業に時間を取られることはあまりないので楽ができます。

混んでいる枝葉や不要な枝葉を見つけて空くようにし、ご自身で見て仕上がりが良いと感じれば、もみあげ作業は終了です。

このような要領で剪定、もみあげ作業を行なってあげてください。